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[03/15 団]
プロフィール
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野卯ミカ
性別:
女性
職業:
学生
趣味:
読書♪創作
自己紹介:
読むのも書くのも好きです。
【敬愛】敬称略
活字>>あさのあつこ/有川浩/京極夏彦/島本理生/西尾維新/よしもとばなな/他
漫画>>羽海野チカ/高尾滋/日高万里/他
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スザク×ルルーシュ

初スザルル、超短編、恋愛未満です!
甘め、かなー?


 ◇
 
 ほら、真っ白な雪を見ると。
 踏みつけて、足跡をつけたくなることがあるでしょう。
 そんな、感じ――。


 

 

雪 原 を 乱 す よ う に    


 

 

「傷つけたい、な」
 日に焼けていない白い首筋に、日差しが零れる。
 彼の肌は、絹みたいにキメ細やかだ。
 僕とルルーシュはいつもどおり生徒会室へやってきたのだけれど、みんな所用で出かけているようで、珍しくふたりきりになった。会長に書類整理を頼まれていたけれど、デスクワークでは正直あまり役に立たない――というか、ルルーシュ一人に任せてしまった方が早いのだ。
 そんなわけで書類整理は彼に任せ、僕は彼の傍で窓の外をぼうっと眺めていた。
 そしてそれは、前触れもなく、ぽつりと零れた。
 まるでふっと、溢れるみたいに――。
「スザク、何か言ったか?」
 律儀に尋ねながら、ルルーシュは書類から顔も上げない。
 これだけ集中しているのに、他人の独り言を聞き漏らさないところは、実に彼らしい。
「ううん、なんでもないよ」
「そうか」
 艶やかな黒髪に、女の子みたいに細い身体。
 動作がきれいで、でも運動神経は悪くて、頭の回転は僕の何倍も速い。
 そんな彼を好きだと思ったのは、最近のことはない。
 本人に伝えるつもりはないし、知られたくない。
 もう一生会えないかと思っていた彼と、こうして学校生活を送れているだけでもう充分だ。
 ――ただ。
 最近、奇妙な衝動が走るようになった。
「……ルルーシュ」
 手を伸ばして、首筋に触れる。
 そこでやっと彼ははっと顔を上げたけれど、すでに遅い。
 僕はくっと身体を曲げて、彼の白い首筋に――。
「いっ!」
 歯を、立てた。
 ひんやりとした首筋に噛み付いて、そのままきつく吸う。
「スザクッ、お前!」
 抗議するような声――しかし、それは逆効果でしかない。
 白い肌に赤い花びらのような痕が出来た。
 僕は噛み付くのをやめると、花びらに舌を伸ばして、つう、と這わせた。
 汗の味はほとんどしない。
 ああ、だからこんなに涼しげなのか。
「……っ、待て……何、を」
 普段冷静な彼が、驚きと焦りに声を上ずらせている。
 ルルーシュは、本当にイレギュラーに弱い。
 思わず、くすりと笑みが零れた。
 顔を上げると、ルルーシュが真っ赤な顔をで僕を睨みつけていた。
「かわいいなぁ」
「……っ、お前!」
「ごめん、」
 きみが、あまりにもきれいだから。
 汚してみたくなった、なんて――。
 言えるはずないし、絶対に言わない。
「ちょっと、いたずらしてみたくて」
「限度があるだろう!」
「ごめん、ごめん」
 今の関係を崩す気なんて、さらさらないのに。
 ときどき、抑えがきかなくなる。
 ねぇ、ルルーシュ。


 いつか僕と堕ちてくれる?



 ◇

 090306/091214

 ルルーシュの鈍さとスザクのあざとさにもえる^^^^

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